[NO.690] 順列都市(上)/早川文庫SF1289

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順列都市(上)/早川文庫SF1289
グレッグ・イーガン
山岸真
1999年10月20日 印刷
1999年10月31日 発行
再読

 告白すれば、前回、1度目に読んだときには途中で挫折。「塵理論」なるものについていけず。2度目の今回、なるほどなあと納得できましたが、「どうも、 それとこれとは違うんじゃないか」、と思い返しているところがあるのも事実。ソフトウェア化した人々が生きていくのに、最後はハードウェアを必要としなく なる、というアイディアに脱帽。ジョイスの『ユリシーズ』なんぞをレトリックに用いて説明されると、なんともはや。ともあれ、今回、勢いで読み通すことは できました。 NO.503『ディアスポラ』を去年読んだときにも、「コズチ理論」なるものが出てきて困惑しましたが、グレッグ・イーガンさんのこの手の理論には振り回されます。
 要はこの手のひっくり返されることに、こちらがすんなり酔えるかどうかが決め手になるのかもしれません。そういうことはお嫌いというなら、それまででしょう。

 それにしても、「いま現在」という表現は気になります。たびたび出てきました。

【関連書リンク】
[NO.503] ディアスポラ/ハヤカワ文庫/SF1531 
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