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クリスティを読む!/ミステリの女王の名作入門講座/キイ・ライブラリー
大矢博子
東京創元社
2024年01月26日 初版
202頁

こんなにコンパクトでありながら、アガサ・クリスティとその作品について、きっちりまとめてくれてます。数ある類書のなか、現在書店で手に入るものとして、もっとも便利な一冊ではないかな。

↓ 出版社が用意したこの宣伝文に、必要十分な内容が詰まっています。

大人気カルチャー講座「アガサ・クリスティを読む」の講師を務める書評家が、〈探偵〉〈舞台と時代〉〈人間関係〉そして〈騙(だま)しのテクニック〉に焦点を当て、各章でテーマに沿ったおすすめ作品を紹介しながら魅力を丁寧に語ります。最終章〈読者をいかにミスリードするか〉では、女王の驚くべきテクニックをじっくり解説。クリスティのすごさを実感できる、入門に最適な一冊!

【目次】
まえがき 9
第1章 探偵で読む 13
1 異邦人としてのエルキュール・ポワロ 15
▼ポワロを知る二冊――『スタイルズ荘の怪事件』『ポワロの事件簿1』
2 時代の証人としてのジェーン・マープル 24
▼ミス・マープルを知る二冊――『ミス・マープルと13の謎』『書斎の死体』
3 年齢を重ねるトミー&タペンス 32
▼トミー&タペンスを知る二冊――『秘密組織』『二人で探偵を』
4 渋さが光る捜査官・バトル警視 40
▼バトル警視を知る一冊――『ゼロ時間へ』
5 個性的な短編の探偵たち 45
▼パーカー・パインを知る一冊――『パーカー・パインの事件簿』
▼ハーリー・クィンを知る一冊――『ハーリー・クィンの事件簿』
第2章 舞台と時代で読む 53
1 古き良きメイヘム・パーヴァ 55
▼メイヘム・パーヴァを知る二冊――『アクロイド殺害事件』『ミス・マープル最初の事件 牧師館の殺人』
2 ヒット作の鉱脈、中東ミステリ 63
▼中東ミステリを味わう二冊――『殺人は癖になる』『ナイルに死す』
3 動く殺人現場――旅と乗り物 72
▼旅と乗り物を味わう二冊――『オリエント急行の殺人』『カリブ海の秘密』
4 戦争がもたらしたもの 80
▼戦争を知る二冊――『ABC殺人事件』『NかMか』
5 変わりゆく大英帝国 88
▼イギリスの変化を知る三冊――『予告殺人』『葬儀を終えて』『鏡は横にひび割れて』
第3章 人間関係で読む 99
1 ロマンス! ロマンス! ロマンス! 101
▼ロマンスに浸る三冊――『謎のエヴァンス』『忘られぬ死』『ホロー荘の殺人』
2 三角関係の使い方 111
▼三角関係のバリエーションを知る二冊――『杉の柩』『白昼の悪魔』
3 いろいろな家族の形 119
▼家族のドラマを味わう三冊――『ポアロのクリスマス』『ねじれた家』『無実はさいなむ』
第4章 騙しのテクニックで読む 131
1 童謡だけじゃない"見立て" 133
▼見立て殺人におののく二冊――『そして誰もいなくなった』『ポケットにライ麦を』
2 二種類ある、回想の殺人 142
▼回想の殺人を味わう二冊――『五匹の子豚』『スリーピング・マーダー』
3 ミステリの華、意外な犯人 150
▼意外な犯人に驚く二冊――『三幕の悲劇』『カーテン』
第5章 読者をいかにミスリードするか 159
▼『シタフォードの謎』『殺人は容易だ』
参考文献 176
作品名一覧・人名一覧・アガサ・クリスティ著作一覧

こうしてみると、ミステリについての解説書を手にするのは中学生のとき以来かもしれない。ただ漫然とクリスティ作品を読んできて、こうしてあらためて振り返るにあたり、効率よく視点を絞ってくれて、説明されると、頭の中がすっきり整理された気分になちました。

アガサ・クリスティ作品を振り返る手立てとして役に立ちそうなのが クリスティー文庫目録 。もしかして、捨ててしまったか?

P.11
 なお、本書は東京創元社の本ですので、創元推理文庫のタイトルや表記、引用を使いますが、同文庫でクリスティの全作品が網羅されているわけではありません。創元推理文庫で未刊の作品は、早川書房のクリスティー文庫のタイトルや表記を使っています。いやもう、これがややこしい! ポワロ(創元)だったりポアロ(早川)だったり、クリスティ(創元)だったりクリスティー(早川)だったり、作品のタイトルや短編集の収録作が異なったり、読む方もややこしいでしょうけど、書いている方はもっとややこしかったので、それを乗り越えた根性に免じてご容赦(ようしゃ)ください。私の作った著作リストを逐一チェックした編集者Sさんは、ほぼゾンビ状態になってました。ありがとう。生きて。

↑ これは著者によるまえがきからの引用です。巻末にある「アガサ・クリスティ著作一覧」がそれなんでしょうか。通し番号が159番まで降られています。

どちらかというと、これまでクリスティ作品を舐めていたことを反省してます。

キイ・ライブラリー というレーベルも面白そう。

[NO.1694] ブツゾー・キッド

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ブツゾー・キッド
みうらじゅん
淡交社
2026年04月03日 初版発行
239頁

春ころ、いくつもの書評で取り上げられたのを忘れていました。

[NO.1679] 見仏記 三十三年後の約束 に連なる著者の仏像への思い入れは、いったいどのように始まったのか。仏像好きが高じて仏教系の中学校に進学したのだというエピソードを知ってはいたものの、なんと怪獣好きからおじいちゃんの影響で仏像好きへとその興味が移行していったのだとは。いやはや、子どもの興味関心というのは、きっかけによるのだな。もっとも、いくらきっかけがあろうとも、本人が興味を示さなければ、それまでですが。

おじいちゃんとふたり、日曜日になると電車に乗って仏像見学へ出かけていたといいます。みうらじゅんさんが小学4年生から中学生にかけてのこと。きっとおじいちゃんにとっても、宝ものの時間だったことでしょう。

男の子が夢中になる対象には、たとえば昆虫だったり恐竜だったり、鉄道だったりがあります。道ばたで、ダンゴムシをじっと見つめている子どもは、なぜか背中のシャツが外に出ているものである、などと聞くと思わず笑ってしまいます。それが仏像だったのが三浦純くんだった。そういえば、これらのエピソードは以前から書いていましたよね。

このおじいちゃん、面白い人だったのですね。なにしろ「一粒の麦」ですから。いとうせいこうさんによる巻末解説が興味深い。ただものじゃない。雅号「蘆穂」のゆかりには驚くばかり。

おじいちゃんの妻(つまりみうらじゅんさんのおばあちゃん)の兄の名前が、「木月道人(もくげつどうじん)」の画号で知られた難波宣太郎(なんばせんたろう)であるといいます。「和服のキリスト者」という呼ばれかたも独特。

じゅんさんとおひげが同じであると、いとうせいこうさんはいいます。

P.227
後半生を大叔父・木月道人のようにヒゲぼうぼうで過ごしているのがみうらじゅんであり、「その叔父さんみたいなヒゲは早(は)よ剃(そ)りや」と今もしじゅう注意しているのがオカンだと私は聞いている。

ジミヘンを無伴奏チェロで聴く

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クラシック倶楽部 ジョヴァンニ・ソッリマ 無伴奏チェロ・リサイタル
NHKBS
261007
05:00

ベストオブクラシック
ジョヴァンニ・ソッリマ 無伴奏チェロ・リサイタル
初回放送日:2025年7月4日
【曲目】無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV1010(バッハ)ほか【演奏】ジョヴァンニ・ソッリマ(チェロ)【収録】2025年3月26日、日本製鉄紀尾井ホール 【案内】大林奈津子

エンジェル(ジミ・ヘンドリックス/ソッリマ編)

ジミ・ヘンドリックスはアメリカの伝説的ロック・ギタリスト

ヘンドリックスがギターの多様な表現方法を開拓したことについて/ソッリマは17世紀のチェロ音楽の発展と同様だと語っている

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「本の雑誌」2026年6月 てるてる坊主出張号 No.516 特集:シリーズの幸福

◆どっちなんだい?
P.72
柳沢みきおの言葉に/勇気づけられる!
urbansea
雑誌のほそみち

本文中には「柳沢きみおインタビュー 大腸がんと闘う生き様を描き続ける漫画家人生」(以下略)。

どうして記事のタイトルでは、「みきお」と表記されたことを見落としてしまったのでしょう?

◆作家の視点とはこういうもの
P.83
●ユーカリの木の陰で
肩を並べて
◎北村薫

今月の「ユーカリの木の陰で」は、とりわけ構成に参ってしまいました。

同じ内容を文章で提示するとして、「読ませる」のは文章のうまさだけでなく、構成の妙でもあることのお手本のよう。

小沢昭一と和田誠ですからねえ。もう素材としても絶品な上に、これだけの技を示されてしまっては。参りました。

P.125
二人の異邦人が見た江戸
風野春樹
サイコドクターの/日曜日

読んでみようかと思わせられた記事でした。
『将軍の都の客人/越後の寺娘・常野、江戸を訪う』
エイミー・スタンリー
原直史監訳、石垣賀子訳
みすず書房
装丁・鳴田小夜子(KOGUMA OFFICE)

P.126
愛しの書店ものがたり
青春の輝き
◎北村薫

見開きページで始まった連載。北村先生の古書店遍歴でしょうか。

p.126
 人生で一番初めに古本が並んでいる店を見たのは、小学五年生の時だった。わたしの育った田舎町には、新刊書店はあっても古書店はなかった。
 小学五年の夏休み、役場の庭の大木に木登りしていて落ち、左腕の骨を折った。(以下略)

なんとも初々しい書き出し! 失礼ながら、あの北村先生とは思えない。いいなあ。

【追記】
google AIによれば、「2026年1月号(No.511)からスタートした人気のリレー連載コラム」でした。初回の椎名誠元編集長はうっすら記憶にあるような。群ようこさんのものはまったく覚えておらず。困ったものです。

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結局、特集記事にまで行きつけない。