読んでみたくなった芦辺拓

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本の雑誌2019年4月号
No.430
三色団子くるくる号 
特集:昭和ミステリー秘宝館

 前回の課題図書で身につまされたのが豊﨑由美『ニッポンの書評/光文社新書515』。読むほどに、辛くなる。とても感想文すら書けなかった。

 そんなことは置いておいて、書評とは読者に読みたいという気持ちを抱かせることができたなら成功である、と言われている。今回の『本の雑誌』P128古山裕樹さんによる「読みもの作家ガイド」がまさにそれだった。芦辺拓という作家自体、知らなかった。

 沢野ひとしさんの「神保町物語」は前回が傑出していたので、期待していた。前回ほどではないけれど、「サムシング」のジョージ・ハリスンのフレーズが哀愁を帯びていた。会社を辞めるときの話は前にもときどき出てきた逸話だった。石橋楽器が馴染みの店で、HD-28のネック調整も出したというところに、おやっ! どうなんだろう、石橋楽器で調整。

 「今月書いた人」冒頭の北村薫先生

この間のセンター試験国語文を見て仰天。いつかアンソロジーに採ろうと思っていた上林暁の作品が。口惜しい。

 今年のセンター試験の問題文、そろそろ見られるのかな。以前は著作権の関係で、しばらくしてから引用文が見られるようになったような。北村先生がアンソロジーに狙っていたというのを読んでみたい。

【追記】
見つけました。上林暁の作品名は『花の精』でした。蛇足ながら、大問1に使われたのは青山南さんの文章でした。そういえば、思い出しました。本の雑誌で、出題されたことと、設問について、触れていたような。

 小山力也さんの書いている話も面白し。仁木悦子さん、自分で自分に署名本。

 元編集長の紹介文は、後編の2冊が気になった由。