[NO.1470] 総特集 森見登美彦: 作家は机上で冒険する!/(文藝別冊)

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総特集 森見登美彦: 作家は机上で冒険する!/(文藝別冊)
編集人 渡辺真実子
編集 町田真穂
河出書房新社
2019年01月30日 初版発行
335頁
再読

作家森見登美彦さんの文藝別冊特集。ファン向け。表紙には「永久保存版」とまであった。インタビューが特に充実している。仕事部屋のカラーグラビアがきれい。これまでの仕事をまとめてある。出版社サイトに目次付き丁寧な紹介あり。リンクこちら

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カラーページ「森見登美彦の仕事場」がよかった。京都にある古いオフィスビルの一室。ご自分でとても広いというだけに、うらやましい限り。なんでも、壁一面に蔵書を並べたかったというのが、その理由とか。ますますうらやましい。失礼ながら、「本の雑誌」巻頭シリーズ「本棚が見たい」を見慣れた身には、さほどでもなさそうかと。並ぶ書名からは、増殖する本にむしばまれた......というほどではなかったかな。

執筆はデスクトップPCで、キーボードも普通の外付けタイプ。モニターが今どきあたりまえになっている横長ではなく、一昔以前の縦横比があまりないタイプだった。おそらく日本語表示を縦にしているのではないだろうか。画面に窓をいくつか開きながらの入力作業だと、横長がいいような気がするけれど、縦書きに大量入力がメインの作家だと、縦のサイズが長い方を選ぶのだろうか。

おやっと思ったのは、机を置く向き。壁や窓に向けてではない。部屋の内側に向いて、机を置いている。しかも、その机の向かいには、机よりもやや高さのあるラック状の棚。一見、オフィスの配置のよう。

愛用の文具として、モレスキンのノートとぺんてるのエナジージェルのペン。ペンは普通のタイプ。

自作の資料や、作品が取り上げたられた記事など、分類してファイルに保存してある。ファイルもボックスタイプにきれいに分類されている。

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「森見登美彦をつくった100作」
本や海外ドラマや映画を選出してある。おもしろいのは、①小学生 ②中高生 ③大学生 ④それ以降 という4つに分けているところ。小学生では『キン肉マン』『ドラゴンボール』などの漫画も。

あえて大学時以降からいくつか
『郷愁』織田作之助、ちくま文庫「聴雨・蛍 織田作之助短編集」/『山月記』中島敦、ちくま文庫「中島敦全集1」/『冥途・旅順入城式』内田百間、岩波文庫/『闇の絵巻』梶井基次郎、ちくま文庫「梶井基次郎全集」/『明治人物夜話』森銑三、講談社文庫/『日本の百年』鶴見俊輔編、ちくま学芸文庫/『文学の楽しみ』吉田健一、講談社文芸文庫/『近世畸人伝』伴蒿蹊、岩波文庫/『正統と異端』堀米庸三、中公新書/『文化と両義性』山口昌男、岩波現代文庫/『レトリック感覚』佐藤信夫、講談社学術文庫/『観画談』幸田露伴、ちくま文庫「幸田露伴集 怪談」/『古典落語』興津要、講談社文庫