つちうら古書倶楽部 へ行ってきた

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つちうら古書倶楽部【れんが堂書店】 
〒300-0036 茨城県土浦市大和町2-1パティオビル1階 
電話・ファックス 029-824-5401 
売り場面積 250坪 
営業時間 午前10時~午後7時 
定休日 毎週水曜日
アクセス 土浦駅西口徒歩3分 

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 BSフジで2019年2月24日(日) 15:00~15:55放送した番組 宇梶剛士のあっちこっち散歩』第4回「土浦」 を見ていると、茨城県土浦駅のすぐ近くにある大型古書店に入っていった。店内のスペースが広い。かつて、郊外に開店が続いた大型書店よりも広いかもしれない。都内では考えられない面積。

 店名 つちうら古書倶楽部 という。れんが堂書店 の店主さんが呼びかけ、多くのお店が共同出店してできたのだという。この店名は記憶にある。これまでに、2007年1月 5日2008年10月25日の2度ほど、訪問したことがあった。どっちも、すでに10年以上も前のことだった。すぐ駅前だし、あれから街並みも変わるはずだ。

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 で、本日、知人と出かけてきた。店舗には出入り口が2ヵ所ある。今回は駅側から入った。古本の量が多く、目移りしそうなので、とにかく棚を区切って見ていく。いつもの自分の癖で、入って左側から順繰りに見ていく。これがあとになって、偶然よかったことに気づく。1時間半以上経っても、店内の半分くらいしか見ていないのであせった。仕方なく、後半をやや早めに回る。すると、奥の棚は社会科学系などが多い。たまたま、それまで見てきた範囲は文学関連の内容が多かったのだ。

 LPやシングルのレコード(CDも合った)は、完全に無視。文庫や新書もざっと見ただけ。(ハヤカワのポケミスは最初に見ておいたので、よかった)。

 全集類が多い。個人全集、講座もの、文学全集など多数。これらは価格が暴落しているので、どれも安い。中には梱包されたまま、値札のついていないものが幾山かある。

 保管スペースがなく、逆に処分を迫られている身にとっては、とても手が出せない。価格は適正といっていいのだろう。これは、と思うものはどれもそれなりの値札になっていた。それでも数冊、値段と折り合いを考慮しても、買っていいかなと思えるものがあった。しかし、とにかく自分の保管場所がないことを考えて、ぐっと踏みとどまった。大正時代に出た内田魯庵のいい本が3K。これは今買わないと......、と思いながら断念する。

 売り場の角に東京創元社の文庫コーナーがあった。はるか昔、中学生のころに初めて手にしたSFや推理小説の懐かしい表紙を見つけ、だいぶ心が動かされた。これも、ぐっと踏みとどまったのだった。

 結局、黒ずんだ文庫の背をなめ回すように見て、やっと1冊だけ選ぶ。

新東京文學散歩/角川文庫
野田宇太郎
角川書店
昭和二十七年三月十一日 初版發行
昭和二十七年四月 五日 再版發行
臨時定價 百圓

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 頭の中がぐるぐる回り、足腰も疲労困憊。しばらく扉の外で放心した。

 さすがに、戦前の文学雑誌や和本は、それほど多く並んでいなくて良かった。あったら手を出していたことだろう。ユリイカの1969年から数年分を見つけ、投稿欄を中心にページをめくってみた。で、すべてもとに戻す。自分で自分に安堵した。この年代のユリイカは縦長で薄く、植草甚一おじさんが中扉を描いており、欲しかったのだが。物欲との戦い。そういえば、1970年代の「海」などの文学雑誌も見かけなかった。これも、逆になくて良かったかもしれない。晶文社や青土社、青蛙房あたりも少なかった。

 これを書いている自分がいじましくなってきた。レジ脇に、BSフジで撮影時の宇梶さんとの写真が飾ってあった。