[NO.1450] 高円寺文庫センター物語

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高円寺文庫センター物語
のがわ★かずお
秀和システム
2018年10月29日 第1版第1刷
309頁

かつて、サブカルで有名だった書店「高円寺文庫センター」の店長さんがつづった盛衰記。ユニークなバイトの方々をはじめ、そこに集った人脈の素晴らしさがすごい。

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今やサブカルチャーといっても当たり前な時代。けれども開店当時はまだ、カウンター・カルチャーなどと言われたこともあったような。

筆者は神保町の書店「書泉」で組会活動の後、「高円寺文庫センター」を開いたという。そういえば、この当時、「書泉」は閉店していることが多かった。

本書でなによりも目をひくのが、イベントとして訪れた有名人の名前。みうらじゅん、仲井戸麗市、ダンカン、都築響一、町田忍、リリー・フランキー、PANTA、根本敬、友部正人、杉作j太郎、浅草キッド、中島らも、高田渡、忌野清志郎等々。

お客さんとして、森本レオ、大月ケンヂ、水道橋博士、根元敬、村上隆。

巻末に「高円寺文庫センター」の年表がある。店が開いていたのは、1982年3月~2010年12月25日とのこと。あづま通りの先に住んでいたけれど、残念ながら1980年3月に越してしまったので、開店時を知らない。その後、このあたりは何度か(お店の前を)通っているはずなのに、記憶がない。ただし、文中に紹介されている細々としたお店については、どれも記憶にあって懐かしかった。ニューバーグではダブルを食べていたような。

ねじめ正一で有名な高円寺純情商店街から庚申通りの方がにぎやかで、それにくらべて70年代のあづま通りは地味だった。貸本の大竹文庫くらいしか、有名なお店はなかった。まだ、古着屋もビデオ店も存在すらしておらず。野方や都立家政の通りと変わらなかった。

ロック喫茶、古本屋、中古レコード店をぐるっと回って、そのまま電車に乗らずに学校をサボって帰宅したこともあったな。初めて本を買い取ってもらった古書店が「都丸書店」だった。「JINJIN」「キーボード」は通ったけれど、「ムーヴィン」は入ったことがない。次郎吉は土曜の夜、ライブに行った。そういえば青梅街道沿いに同級生の家があって、その1階が小さなロック喫茶だった。サイクリングという名前じゃなかったかな。

70年代の中野ブロードウェイみたいだったのですね。ちょうど、すれ違いだった。

誤植が多いのが残念。