藤森照信読本 企画・編集 二川幸夫 エーディーエー・エディタ・トーキョー 2010年9月24日 発行 |
openBDのデータから取得した本書の説明によれば、「建築史家にして建築家、藤森照信。大地から生まれた素朴な姿の建築は、やがて木を登り、ついに空を飛ぶ。原始の様に大らかな未来へと向かう。」だそうです。これじゃ、シュールすぎて皆目見当もつきません。
「建築史家にして建築家の、藤森照信。その生い立ちや、「神長官守矢史料館」「ねむの木こども美術館」など数々の建築プロジェクトに込められた想いをインタビューで解き明かす。」【「TRC MARC」の商品解説】の方がまだ、わかります。
タイトルがいいです。河出書房新社から出ていた『文芸読本』シリーズを思い出しました。(今は新文芸読本シリーズという名前でした。)
あの藤森照信氏がついに読本になったのだ、と感慨深くなりました。これまでの仕事を総括する時期なのでしょうか。写真を見るとなるほど、すでに若くはないみたいです。こちらの記憶にあるのは、髪はやや長めで、一眼レフカメラを首から提げ、ジャンパーを着ている姿です。ついでに付け加えるとすれば、勝手に建物の写真を撮りに敷地内に侵入したのを発見され、職員にけしかけられた犬に吠えられながら堀に落ち、走って逃げるイメージです。(そういう記述が、以前に読んだ藤森氏の中にあったはず。)本書に一緒に写った写真にある赤瀬川原平氏はすでに他界してしまいました。路上観察学会のメンバーも皆さん、お年を召しているのだろうな。
写真がどれもきれいです。説明がインタビュー形式なのも面白い。
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