[NO.1394] 柔らかな犀の角

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柔らかな犀の角/山崎努の読書日記
山崎努
文藝春秋
2012年4月25日 第1刷発行

初出、週刊文春「私の読書日記」平成18年9月14日号~平成24年3月29日号

最初、著者があの山崎努さんであることと結びつかなかった。表紙のセンスが目をひいた。とんでもなく多読ではなさそう。俳優としての視点で見た関連事象とミステリなどの本が選ばれていた。1936年生まれらしいオーソドックスな教養に基づいた選書もあるが、そんなところに中場利一が入っているあたりが若い。池内紀や嵐山光三郎もお好きなよう。こちらは池澤夏樹は前世紀の分までしか読んでいないのに、山崎氏はきちんとその後の小説までも読んでいた。

どうやら古本屋回りよりも、新刊書店で入手するよう。普通の読書人はその方が多いのだろうと、今気がついた。

そういえばタイちゃんこと殿山泰司のエッセイにも凝ったことがあったな。俳優で本好きは多そう。児玉清氏とか。