ナンシー関超コラム テレビCM編 ナンシー関 世界文化社 2004年5月1日 初版第1刷発行 |
ナンシー関氏、この人のコラムはやっぱり上手い。よくぞ、そこまでと思う。馬鹿馬鹿しい内容を(ご本人はそうは思っていたかどうかは別として)、なんとも納得してしまう形でまとめてくれる。読み返してみても、やっぱりそうとしか書きようがないよなと思ってしまう。(だいたい、こうしたコラムで再読に耐えるものが、いったいどれだけあるというのか)。特に、きわどい対象であればあるほど、その筆は冴えわたる。同時に返す刀で、評する自身をも客観的に対象化しているのだ。自問自答しながら、(なるほど)ああ言われてしまってもなあ、それもそうか......、などと思ってしまう書き方。(亡くなってしまった)今からみれば、ズルイという声が飛んできそうかもしれないけれど。
ふと頭に浮かぶのは、しばらく前までの小田嶋隆さん。アルコール漬けになりながら悶えるようにコラムを書いていたという。職人技とも思えるそのコラム。しかし、決して技巧の力で読ませるのではないぞ、というところに魅力があった。(もちろん文章が巧いのはいうまでもないが。)お二人の共通点は、お金じゃないよ、自分で納得できるものを書きたいだけなんだよ というその姿勢にあるのでしょう。
表紙裏から引用
人類史上至高の
「消しゴム版画家」にして
不世出の天才コラムニストによる、
傑作コラム&消しゴム版画総集編
第2弾――テレビ CM編
腰帯から引用
怒濤の
コラム
141連発!
「何様のつもり」以降の
単行本9冊より
傑作をセレクト!
よみがえる20世紀末テレビ・CMの
まぬけな記憶。消しゴム版画満載!単行本初収録コラム入り!
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