[NO.1137] ナンシー関超コラム テレビCM編

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ナンシー関超コラム テレビCM編
ナンシー関
世界文化社
2004年5月1日 初版第1刷発行

ナンシー関氏、この人のコラムはやっぱり上手い。よくぞ、そこまでと思う。馬鹿馬鹿しい内容を(ご本人はそうは思っていたかどうかは別として)、なんとも納得してしまう形でまとめてくれる。読み返してみても、やっぱりそうとしか書きようがないよなと思ってしまう。(だいたい、こうしたコラムで再読に耐えるものが、いったいどれだけあるというのか)。特に、きわどい対象であればあるほど、その筆は冴えわたる。同時に返す刀で、評する自身をも客観的に対象化しているのだ。自問自答しながら、(なるほど)ああ言われてしまってもなあ、それもそうか......、などと思ってしまう書き方。(亡くなってしまった)今からみれば、ズルイという声が飛んできそうかもしれないけれど。

ふと頭に浮かぶのは、しばらく前までの小田嶋隆さん。アルコール漬けになりながら悶えるようにコラムを書いていたという。職人技とも思えるそのコラム。しかし、決して技巧の力で読ませるのではないぞ、というところに魅力があった。(もちろん文章が巧いのはいうまでもないが。)お二人の共通点は、お金じゃないよ、自分で納得できるものを書きたいだけなんだよ というその姿勢にあるのでしょう。

表紙裏から引用

人類史上至高の
「消しゴム版画家」にして
不世出の天才コラムニストによる、
傑作コラム&消しゴム版画総集編
第2弾――テレビ CM編

腰帯から引用

怒濤の
コラム
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「何様のつもり」以降の
単行本9冊より
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よみがえる20世紀末テレビ・CMの
まぬけな記憶。消しゴム版画満載!

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