現代文学理論を学ぶ人のために 川上勉 編 世界思想社 1994年10月20日 初版発行 |
大学の一般教養課程で教科書として使われそうなわかりやすい内容。構造主義だとかポストモダンだとか取り沙汰されたことは、その真っ最中だとわかりにくい。流行が落ち着いてから、まとめられた本書のような体裁を読むと、納得。
本書でも書かれているように、結局、構造主義が一つの分水嶺であったということなのかな。それにしてもソシュールの『一般言語学講義』のもととなった講義が行われたのは1906年から1911年にかけてだというのだから、今から100年も前のこと。
『一般言語学講義』がずっと売れたというのも納得。すごい影響力。
今から、『文学部唯野教授』とサブテキストを再読したくなる。そんな時間はもったいないと思っていたのに。
笑ってしまったのが、参考文献に挙げられていた『わかりたいあなたのための現代思想・入門』と『わかりたいあなたのための現代思想・入門Ⅱ(日本編)』(別冊宝島社刊)の2冊に添えられていた説明。以下、引用。
**ある大学の哲学専攻における卒論用必読文献一覧の現代哲学部門の冒頭にも挙がっていた。
というところ。あのおもちゃのような別冊宝島が? その昔、古本屋で見つけて2冊揃いで買ったはず。
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