できる人の書斎術/新潮新書102 西山昭彦/中塚知恵 新潮社 2005年1月20日 発行 |
『知的生活の方法』で渡部昇一氏が提唱したあたりから繰り返しブームになった「書斎を持とう」運動みたいな内容。それが2005年の時点で出版されていたとは、なんだかなあ。
かつて、『パソコンをどう使うか』(諏訪邦夫著・中公新書刊)が新鮮だったのは、世はWindows95の発売で浮かれている中、敢えてMSDOSのノートPCを推奨することで、持ち運びのできる書斎を手にできるというアイディアに、それこそ驚いたからだったはず。だからこそ、その本を古くなったために買い直したほど何度も読み返したものだった。(それと、文体が好きだったという理由もあったけど。)
話はそれてしまうが、どうやらPDAマニアの道に一時は進んだ理由として、『パソコンをどう使うか』が大きなきっかけだったのかもしれない。
本書が過去一連の書斎を持つことをあおる本とどこが違うのか。そこをしいて挙げるとすれば、過去のものは文人趣味的な色合いが濃かったのに比べ、こちらはビジネス書としての色合いが強いことかな。題名にある「できる人」とってなんだ? お金儲けの「できる人」。
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