[NO.1100] 本の本/書評集1994-2007

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本の本/書評集1994-2007
斎藤美奈子
筑摩書房
2008年3月10日 印刷
2008年3月30日 発行

とんでもない厚み。ツカはいったい何センチあるのだろうか。都合、730ページ也。その他に書名索引と著者名索引が付く。恐ろしいまでに多量の書評に感無量。

へーえ、と思ったことに、「本書は、斎藤美奈子の、じつは初の書評集です」という記述がある。以下、抜粋。

あとがきにかえて
この十数年を思い出してみると、書評ぽっかり書いてきたなどいう印象があります。どんな新聞にも雑誌にも書評欄がある日本では、新刊書評は文筆業者(作家、評論家、ジャーナリスト、エッセイスト、研究者など)が避けて通れない仕事のひとつといっていいでしょう。
ですが本書は、斎藤美奈子の、じつは初の書評集です。
「えっ?」と思われた方が、なかにはいるかもしれません。事実、私はこれまでにも『読者は踊る』『趣味は読書。』『誤読自記』といった読書がらみの本を出してきました。けれども正確に申しますこ、あれらは「いわゆる書評集」ではありません。『読者は踊る』はひとつのテーマにそって複数の本を読むテーマ書評、『趣味は読書。』は話題の本をやや邪悪な視点で読んだベストセラー書評、『誤読日記』はあえて軽めの本を「誤読」した、ミーハー書評であり、いずれも特定の雑誌の連載コラムとして書かれたものです。である以上、純粋な書評だいうよりは、一定の企図にもとづく企画物、コンセプトワークに近いんですね。
じゃあ、「いわゆる書評」「純粋な書評」とはどんなものなのか。
本書に載っているようなのがそれである、と思っていただけばよいでしょう。全部が全部ではありませんが、ここに収められた文章の多くは、新聞や雑誌の書評欄に、一冊ないしは複数の本を紹介する目的で書かれた「いわゆる書評」です。

出版社サイトに紹介記事あり。こちら。さらに、関連の特別講座が開かれており、その紹介が、こちら。この著者写真、なんだかなあ。

「本の本」発売記念 斎藤美奈子特別講座
書評の読み方、書評の書き方
・「書評っていうのは、割に合わない仕事なんです」
・「書評の書き方には、基本とコツがあります」
・「書評は旅のガイドブックに似ていると思うんですよね」