[NO.1007] 科學小説神髄

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科學小説神髄/アメリカSFの源流
野田昌宏
東京創元社
1995年8月25日 初版

【日本SF大賞特別賞受賞】
第二次世界大戦前、勃興期のさなかにあったアメリカSF界を彩った、雑誌、編集者、イラストレーター、そしてファンたちの群像を、斯界の第一人者が楽しく、かつ丹念に紹介する名著。カラーを含む図版130余点を収録。(〈SFマガジン〉に連載された「SF実験室」を再編集) 出版社サイトの紹介から リンク、こちら 

SFファンにとってはとんでもなくすごい本。今から15年前に出版され、それがたとえ定価3000円しようとも。

野田氏のマニアぶりを堪能。本書に掲載された文章のほとんどは1960年代中頃に書かれたもの。いやあ、驚きのエピソードが満載。

おやっと思ったのはE・E・スミスの『宇宙のスカイラーク』が書かれた年代。1928年といえば、和暦換算すると昭和3年のこと。その先駆性にただ驚愕するばかり。初稿は1915年とも。
初めて買った文庫本がこの『宇宙のスカイラーク』だったような。たしか中学1年生になったばかりの春のこと。
当時、同級生でSFファンの一団は『レンズマン』シリーズが大はやり。で、その中、『スカイラーク』シリーズを読むのは幼稚っぽくて少し肩身が狭かった気も。それでも負けずにただひとり、このシリーズには入れ込んだなあ