[NO.1003] 過去カラ来タ未来

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過去カラ来タ未来
アイザック・アシモフ
石ノ森章太郎監訳
パーソナルメディア
昭和63年12月15日 発行

不思議な本。出版社サイトに紹介があったのでリンク。こちら。いまどきだと、立ち読みまでできるのですね。

扉内側に紹介文があったので、引用。
1899年、商業美術家ジャン・マルク・コテは、フランス"世紀末"の祭典の一環として、シガレットカードのイラストを玩具メーカーから請け負った。しかし、カードは、玩具メーカーの操業停止によって日の目をみる機会を逸してしまった。あとには、印刷されるのを待つだけのカードが残された。そして今、この2000年の未来の生活を描いた50枚のカードが、未来学者アシモフの目にとまった。
過去(1899年)から未来(2000年)を予測したこれらのイラストを生き生きとしたアシモフの目をとおして愉快に眺め、さらに遠い未来に想いを馳せている。

前半がほとんど航空機関連であるのが面白し。初っぱなはグライダー。

p15
「SOS! グライダー発進せよ!」
1890年代には、グライダーが大流行していた。その当時、グライダーのパイロットとして名声を博していたのは、ドイツのオットー・リリエンタールとフランスのオクターブ・シャヌートだ。だが、リリエンタールは、1896年実験飛行中に死亡してしまった。
ここには、その当時を偲(しの)ばせるグライダーが描かれている。(これはどう見ても、動力つきのグライダーではない。)1890年代のグライダーは、おもにスポーツに使われていたが、パイロットは、おもに命知らずの連中であった。しかし、このイラストを見ると遠い将来には、グライダーがもっと人道的な立場から利用されるらしい――たとえば、難破船の生存者たちの救助だ。

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