自分だけの一冊/北村薫のアンソロジー教室/新潮新書345 北村薫 新潮社 2010年1月20日 発行 |
北村氏が昨年、『アンソロジーの楽しみ』と題して、新宿のカルチャーセンターで話した記録とのこと。受講したかったですねえ。そんな暇もないですが。
アンソロジーを編むというのは、読書好きにとって究極の楽しみ。北村氏の気になる著書に『詩歌の待ち伏せ』があります。何度も読み返したくなる本。そこでは、お好きな詩歌を紹介しているのですが、短編小説を紹介するとなると詩歌とは違って抜粋では済まなくなります。で、アンソロジーの登場。
もともとミステリー好きにとって、ベスト100なんていうのはお家芸。本書では、大学受験直前に北村氏が実際に書き残していたという大学ノートを紹介しています。のちにミステリー作家となる氏の高校三年生時代、すでに十分マニアック。
さらに、ミステリーだけにとどまらないところが、著者の面白いところ。国文学の古典は当然のこと、世界文学までも幅広くお読みになってこられた経験を踏まえ、いやあ楽しい内容でした。
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