[NO.972] 特盛! SF翻訳講座/翻訳のウラ技、業界のウラ話

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特盛! SF翻訳講座/翻訳のウラ技、業界のウラ話
大森望
研究社
2006年3月30日 初版発行

 毎晩ちまちまと楽しみながらの読書。なにしろ短いコラムのようなものばかりなので楽。なかみはどれも、おもしろエピソードが満載。出版は2006年なのだけれど、前世紀に書かれた内容も多く、ちょっとタイムリーさには欠けるのも多し。

 マニアックな大森さんらしいのが、裏表紙。目次(それも詳細な)が細かなフォントで載せてある。これって、まるで大森さんのホームページ、ブログみたい。

 字面についての指摘、面白し。翻訳の技術以前の問題として、日本語表記に関する大森氏の意見。漢字を仮名にすることを開くといい、逆に仮名を漢字にすることは閉じるというなど、テクニカルターム也。詳しくはリンク先へ。
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【追記】
p58
ささやかだけれど、役に立つこと 一時間でできる訳文の磨きかた

翻訳書のページをぱっと開いただけでも、プロっほいか素人臭いかは)一目瞭然であって、漢字が少ないのが玄人さん。素人翻訳は漢字が多すぎ。加えて、つぎのことも。

文字遣いがめちゃくちゃなこと(文字遣いとは、用語用字のこと。送り仮名の送りかたとか、「尋ねる」と書くか「訊ねる」と書くか、あるいは「たずねる」にするかの違い。なんらかの意図があって使い分ける場合はともかく、文字遣いの無自覚な〝不統一〝 あるいは〝表記揺れ″は好ましくない/みっともないとされている)。