人形のBWH 丸谷才一 文藝春秋 2009年11月25日 第1刷発行 |
丸谷才一氏のエッセーは『男のポケット』のころからの愛読書。で、今回久々に読んでみて、あれま。
なかみはあいかわらず、おもしろいものばかり。それぞれの章がちと長目なので、もうすこし短い方がこちらとしてはありがたい、というのはおいておいて。文体が妙にくだけたものなのです。あとで気がついたのですが、この文体はあの小沢昭一氏のエッセイに似ているではありませんか。そうです、例の「あしたのこころだあ」ってやつ。いったいいつごろから、こうなったのでしょうかねえ。いや、悪いとはいってませんよ。と、こちらまで似てきます。記述は旧かな遣いで、あしたのこころだあ風に続けられると、なんともはや。
ところで、高島俊男氏の最近の文体も、この調子に見えるのはなぜでしょうかねえ。これが最近の流行?
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