トムは真夜中の庭で/岩波少年文庫 フィリパ・ピアス 作 高杉一郎 訳 岩波書店 1975年11月26日 第1刷発行 2000年6月16日 新版第1刷発行 2002年10月4日 新版第5刷発行 |
風邪で寝込んだときの読書のシメに選んだのが本作。これは念願の読書でした。機会を逸してしまい、ずっと読めなかった本です。意外にも内容はタイムトラベラーものだったのですねえ。いや、立派なSFですよ。ジャック・フィニイ風といったら誉めすぎかな。最後にはしっかり感動させていただきましたし。児童書という先入観から、高をくくっていました。
可笑しいのが、主人公の服装がパジャマだってこと。こればっかりは、ちょっと工夫して欲しかったところ。著者はこの小説を書くにあたって、タイムパラドックスをはじめ、いろいろ困難な課題があったことでしょう。なんとかそれらの課題(矛盾)を回避させようと努力をしてこられたのに、パジャマはいただけないでしょう。
主人公を見ることができる人物に、どうして庭師のアベルも追加されたのでしょうかねえ。
それと、挿絵のセンスがどうも。スーザン・アインツィヒ。ハティがかわいそう。
コメント