[NO.837] 都市への長い旅/歴史都市からモダン都市へ

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都市への長い旅/歴史都市からモダン都市へ
海野弘
邑書林
1992年11月30日 発行

目次
Ⅰ 歴史の旅
尾張の茶の湯をたずねて
備前のやきもの
茶湯の都市
日本ルネサンス人紀行
 一 千利休と堺
 二 平賀源内と長崎
栗林公園歴史紀行
Ⅱ フォークアートの旅
〈旅〉と〈フォーク・アート〉と〈風流〉と
箱根寄木細工
石橋の江戸御輿
箪笥――木の中の部屋
浄法寺・おわん紀行
米沢・山陰の風景誌
Ⅲ モダン都市の旅
京都・西洋館探訪
レモンの街――京都モダン・シティ紀行
モダン都市大阪
二つのモダン・シティの旅――東京・大阪レトロ紀行
市から街へ――啄木と都市
横浜のモダン都市を歩く
新潟ふたたび
金沢フラヌール
失われたホテルふたたび――蒲郡のクラシック・ホテル
湖の国の建築家
Ⅳ 現代の旅
都市のひびきあい――パリ・バルセロナ・横浜
地方から都市が見えてくる
都市と図書館
都市への長い旅
冬の映画館

あとがき
初出一覧

 目次を写していて気恥ずかしくなるようなタイトル。いかにも今風(といっても10年以上も前ですが)の見出し。初出を見るに、特定の雑誌ではないことに驚きました。短い期間にあちこちへと出かけています。本文にもありましたが、山形へ日帰りなど、駆け足も多かったようです。

 なんでも1920年代から1930年代に建てられた建築物に興味を抱き、見て歩いたのだとか。地方都市の'20~'30年代に建てられた建築物を紹介しています。
 訪れたらまず図書館へ足を運ぶ、という記述には納得。同じ行動をとっているので。地方史や町の様子を把握するのには、役所と並んで図書館がいいです。駅前の観光センターなど無いようなところは特に。

 最後に載っている冬の映画館。しみじみと読みました。映画館の建物は急激に無くなっていそうです。