[NO.711] 文学賞メッタ斬り! 2008年版 たいへんよくできました編 (2008)

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文学賞メッタ斬り! 2008年版 たいへんよくできました編 (2008)
大森望  豊崎由美
株式会社パルコ
2008年5月24日 第1刷

 過去の版を読んで以来、久しぶり。お二人が相変わらずのテンションを維持しているのに関心しました。特に、豊崎氏のお人柄があらためて確認できた次第。

 最近は明治大正昭和も戦前までのものを中心に読んできただけに、ここしばらくの業界裏話には新鮮さを感じます。前半の紀伊國屋ホールで行ったというおしゃべりには、ほとほと頭が下がりました。サービス精神が旺盛なんですねえ。

 各業界とも、世代交代が進んでいるのでしょうが、こと、文学賞選考委員に関するお話には教えられることが多かったように思います。新しいことを導入することばかりが進歩とは言えませんけれど、ポップカルチャーやカンターカルチャー、サブカルチャーなんぞを経て、現在はどうなんているのか、あらためて考えました。

 古典の位置づけって、なんなのでしょうねえ。

 いやはや。

 当然のことながら、ネットのからみもあるし。「文学賞メッタ斬り!」なるサイトも、初めて拝見。なーるほど。こういうことも進んでいたのですねえ。と、浦島太郎状態です。

 話は全然異なりますが、以前、将棋の羽生氏が、PCを使って棋譜を研究している様子をTVで見たことがありました。データベース、検索技術などは、PCを使えばお手軽にできます。
 そのときには、棋譜なんぞもデータベース化がどんどん導入されているのだろうと想像し、これらを使うか使わないかは、この先、違ってくるのだろうと考えてしまいました。

 まさか、文学賞関連にまで進んできているとは。考えてみれば、当然なことでしょうが。うーむ。