くちぶえ番長/新潮文庫 重松清 新潮社 平成19年7月1日 発行 平成19年8月10日 2刷 |
雑誌『小学四年生』に連載していたとのこと。今時の児童文学なのでしょうか。ヒーローではなく、ヒロイン。口笛番長とは女の子なのですね。なるほど。
突然やって来た転校生が、1年後のまた去ってゆく。その1年間の出来事を主人公である男の子の語りで進んでいきます。なんだか、こりゃあ、風の又三郎みたいだな。それが少女になっているところが現代?
構成として、語り口に現代の小説家が過去を振り返るという設定。これも今時風なのでしょうね。
中身は、ふーん、と感心。ちょっと大人のご都合があるけれども。
矛盾としては、ヒロインが去ったあと、居場所がわからないまま現代まで経ってしまったところ。幼なじみであった父へ、せめて連絡くらい取り合ってくれるものでしょう。それが大人っていうものじゃないかな。
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