[NO.597] 20世紀博物館

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20世紀博物館
池内紀 著
平凡社
1994年8月25日 初版第1刷発行

 初出誌は大阪ガスのエネルギー・文化研究所発行の季刊誌『CEL』。1987年から6年間連載した中から編集したものだそうです。そんな雑誌があることすら知られていないでしょう。

 いかにも20世紀だろうと思わせる事物をタイトルに選び、書かれています。本書収録タイトルを列記します。
 自転車、絵ハガキ、写真、ラジオ、ネオンサイン、映画、電話、飛行機、蓄音機、自動車、高速道路、広告、潜水艦、兵器、漫画、テレビ、プロスポーツ、ブルー・ジーンズ。
 昭和15年、1940年生まれの著者が幼少の頃に身近に触れた思い出が出てきます。今世紀に発明されても、日本国内に広まったのは戦後であったことが類 推されます。もちろん、子どもの頃の記憶にとどまらず、そこから著者の豊富な知識の宝庫によって広く飛躍するところが本書の中心ですが。