[NO.596] なじみの店

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なじみの店
池内紀
みすず書房
2001年2月22日 印刷
2001年3月2日 発行

 あとがきによれば、月刊誌「現代」(講談社)に一九九八年から二年間連載した内容のほか、いくつかの雑誌に書いたものの中から編集したエッセイ集だそうです。ゆったりと就寝前に読むのにふさわしい内容でした。
 本書のタイトルを読み、井上ひさし氏に「行きつけの」(『本の枕草紙』)という一文があるのを思い出しました。著者の日常身辺に触れた文章が心地よく伝 わってきます。文体によるばかりでなく、池内氏の人柄でしょうか。こうしたエッセイは小説家が文芸誌に書くものとばかり思っていました。時代が変わったの でしょうか。