[NO.278] イグ・ノーベル賞/大真面目で奇妙キテレツな研究に拍手!

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イグ・ノーベル賞/大真面目で奇妙キテレツな研究に拍手!
著者 マーク・エイブラハムズ
訳者 福嶋俊造
株式会社阪急コミュニケーションズ
2004年3月24日 初版発行

「はじめに」から抜粋
p17
 毎年、授賞式にはいろいろなハプニングが起こるが、スピーチをする人の数が増えてしまい、やがて深刻な問題になった。手短なスピーチができない人に対し て、どのようにして失礼のないようにスピーチを終わらせてもらうか、委員会には頭の痛い問題だった。ハイゼンベルク確定性講義で導入した三〇秒ルールがか なりの効果をあげたが、さらに一九九九年に「ミス・スイーティ・プー」と呼ばれる技術革新の粋を集めた発明を投入した。
 ミス・スイーティ・プーは、非常にかわいらしい八歳の女の子である。スピーチをする人が割りあてられた時間を経過してもスピーチをやめないと、彼女は演 題に行って、その人を見ながら、このようなセリフを口にする。「もうやめて。飽きちゃった。もうやめて。飽きちゃった。もうやめて。飽きちゃった」。ミ ス・スイーティ・プーは、スピーチをする人が話をやめるまで、執拗にこのセリフをくり返す。
 ミス・スイーティ・プーの効果は抜群だった。彼女が授賞式に参加するようになってから、式の時間は四〇%も短縮された。ミス・スイーティ・プーは、イグ・ノーベル賞委員会が世界に誇る発明だと言ってもよい。

 上記文章を読んだ後、下の写真を見て、笑わない人はいないでしょう。なんともはや。

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「訳者あとがき」から抜粋
 イグ・ノーベル賞は、「まず笑わせ、そして次に考えさせる」そして、「絶対に真似できない、真似すべきでない」独創的かつユニークな研究などに贈られ る。賞の立ち上げは一九九一年で、すでに一〇年以上の歴史があるが、日本で一躍その名を有名にしたのは、二〇〇二年にタカラの犬語翻訳機「バウリンガル」 が平和賞を受賞してからだろう。以下略