[NO.1677] 米澤穂信と古典部

y-k_01.jpg

米澤穂信と古典部
米澤穂信
KADOKAWA
2017年10月13日 初版発行
135頁


サブタイトルをつけるとするならば、『氷菓(古典部)シリーズのハンドブック』といったところでしょうか。ファンのみなさまは、ぜひお手元に一冊どうぞかな。

ページ数こそ135ページしかありませんが、なかみの濃さはピカイチです。

巻頭には〈古典部〉書き下ろし短編『虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人』が掲載されてます。
つづく対談者がぜいたく。北村薫、恩田陸、綾辻行人、大崎梢。
米澤穂信に30の質問 作家、声優、漫画家編では、道尾秀介、辻村深月、谷川流、賀東招二、タスクオーナ。
著者による〈古典部〉シリーズ全解説やディープな〈古典部〉隠れネタ大公開! にくわえ、古典部メンバー4人の本棚大公開には参りました。本棚に並んだ背表紙の写真まで掲載されています。この凝りよう、ファンサービスの極みです。
お仕事場拝見はさすがにイラストですが、座り机と机上やその周囲の説明がなされています。
もちろん定番、作者の年表とその解説もあります。

y-k_02.jpg

P.5
Interview〈古典部〉シリーズ15年のあゆみ から
──〈古典部〉シリーズのスタートは1999年、大学の卒論と平行して『氷菓』のプロトタイプを書いたことだそうですね。
米澤 そうです。プロトタイプの主人公たちは大学生でしたが、、投稿作を書くにあたり高校生に作り直しました。それは彼らの世界をダウンサイジングしたかったからです。大学生なら行こうと思えばどこへでも行けますが、高校生の世界は狭い学び舎の中で完結している。そのなかで、時間軸という縦方向の旅をする話にしたほうが、自分の書きたいものに合っていると考えました。
──『氷菓』は過去の出来事について、高校の古典部の4人が真相を探っていく内容です。その話の着想はどこにあったのですか。
米澤 北村薫先生の『六の宮野姫君』を読んだことが大きかったです。(以下略)

大学生が登場人物を大学生の物語を書くというのは、いかにもありそうです。それを高校生にダウンサイジングしたというところがポイントだったのでしょう。

『氷菓』の着想になったという北村薫さんの『六の宮野姫君』高校生にダウンサイジングした ら、いったいどんな話になったでしょうか。