2024/09/15(日)21:00:00 WOWOWシネマ 衛星放送を録画しておいたのを、今ごろになって視聴。
出勤時に軽自動車の中で役所広司さんが聴くカセットテープの曲に笑ってしまいました。アニマルズの朝日の当たる家だったり、オーティス・レディングのドック・オブ・ベイ。あまりにベタなんです。夜、布団に寝転んで読むのは古い文庫本で、フォークナーの『野生の棕櫚』。古本屋で買うのが幸田文の『木』、パトリシア・ハイスミスの『11の物語』。
自分でも経験済みです。幸田文の『木』は寝る前読書に向いていましたが、フォークナーやハイスミス(の小説)って、枕頭の本としては適しませんよね。本当に考えているのかな。だから、あの夢の描写につながるって?
公式ホームページには、きちんと音楽と本のデータを載せたページが用意されています。リンク、こちら
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翻訳家の柴田元幸さんがDPE屋の御主人役で出演していたのには驚きました。かなりのアップでお顔が出てます。以前、NHKのEテレで放送した番組 日曜美術館「写真家ソール・ライター いつもの毎日でみつけた宝物」NHK Eテレ、2021.03.07 20:00(再) の中で、柴田さんは出演したくないという理由から、用意した直筆の原稿を紹介していました。リンク、こちら
てっきり、柴田さんは人前に出るのが嫌なタイプなのかと思っていました。まさか、映画で役を演じるとは。
ところで、何枚撮りのフィルムなのかで違ってくるでしょうが、現像とプリントの代金が3千3百円とは高くないか。白黒でしょ?
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本作のテーマの中には余計なものを持たない、シンプルライフがあるみたいですが、木漏れ日を撮影した写真を毎月金属缶にため込むって、どうなのでしょう? あられかおかきの入っていたような缶、あれに貼られたラベルを見ると、ひと月ごとにひとつの缶、つまり年間だとこの缶の箱が12個たまるってことですよ。押し入れの中はそれだけでパンパンになっちゃうよ。年寄りってのは、若い人と違って、年月の感覚が鈍くなっちゃうんだから。きちんとラベルを貼っているところをみると、こりゃ立派なコレクションだね。これは病膏肓に入るってやつですよ。
悪いことは言わないから、デジタルになさいよ。御同輩。
平山さんの蔵書だって、そこそこの分量がたまってますから。本棚2本に収まらない分が床に山積み。これを放っておくと、通路としてのけもの道の他はすべて本の山脈が連なります。
古本好きの年寄りには、数千冊の蔵書なんてちっとも珍しくありません。そんな年寄りからの余計な言わずもがな。
ここに出てきた古書店は、伝法院どおりにある地球堂でしょうか。本はきれいだけど高かったような。
老婆心ながら付け加えると、育てている苗木の数も同じ。室内だけでなく、アパートのドアを出た軒下にも並んでいました。こちゃこちゃと。増殖します。カセットテープも、しかり。
思い出はため込んじゃうと切りがない。コレクションのその後は良くない結果を招く。
自戒の意味を込めて、これらは収拾のつかなくなった自分に向かって言ってます。でも、できないんだよねえ。
ネット上に、本作の美術を担当した桑島十和子さんによる紹介記事が、美しい画像と一緒にありました。リンク、こちら
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仕事着である例のブルーノつなぎ、帰宅するとアパート自室の鴨居にハンガーで掛けておいるのには驚きました。洗濯は毎週一回、休日にまとめてコインランドリーで行うらしいので、着替えのつなぎが他にない限り、そうせざるを得ないのでしょうか。
それにしたって、朝から晩まで公衆トイレの掃除で着用しているユニホームなんですよ。それを帰宅後は、毎日自室の壁にハンガーでつるしているって、わたしには耐えられません。しつこいですが、トイレ掃除の仕事着が毎週一回の洗濯って、どうなのでしょう?
ご自身は、銭湯の一番湯に入ってさっぱりしたってですよ、そのあとアパートの部屋に帰れば、汚れてシミの飛んだつなぎが壁に掛かっているなんて、変でしょう。
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毎朝の出勤時、自販機から缶コーヒーを買うのですが、その銘柄がサントリーフーズ製のBOSSカフェオレって? (自販機下の段、左から2つ目の品です。) 玄関のドアを出ると、最初に必ず空を見上げます。その表情がまた、CMで見せる役所広司さんのものを彷彿とさせるのですよ。
トミー・リー・ジョーンズとからむ、外回りの現場で休憩中という設定の役所広司の姿や表情が浮かんでしまって、思わず笑ってしまったのは、わたしだけではないでしょう。
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最後に蛇足ながら
最後に見せる平山の表情(百面相みたいなやつ)、あれって違和感があったのは私だけしょうか?
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