椎名誠の未来SF

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本の雑誌2019年6月号
No.432
うどんつるつる遠雷号 
特集:本の街の秘境に挑め!

 いつもは巻末の方に載っている沢野ひとしのエッセイを愛読している『本の雑誌』で、珍しく元編集長椎名誠の文章が気になった。椎名誠の書いているのは短い書評で、今回は新書2冊だった。

p41
連載★新旧いろいろ面白本 (83)河合雅司『未来の年表2』
2042年の惨憺たる不幸時代

 ここで椎名氏が憂えているようなこと、その昔、ご自身が書いたSF小説にたくさんあったような。

 『アド・バード』や『武装島田倉庫』もそうですが、なぜか『胃袋を買いに。』に入っていた『ループ橋の人々』のイメージがしつこく思い浮かんできました。戦争や災害がなくとも、じんわりと廃墟の未来はやってくるのでした。