本を整理する場合、絶対に避けねばならないことがある。

タイトルの答えは
→ 途中で本を読みはじめる。これです。(以下略)

うまい出だしだ。これは、本の雑誌に連載している鏡明氏の文章の冒頭から。

本の雑誌2018年8月号 特集=消えた出版社を探せ!
P104
連続的SF話●411
本の整理
●鏡明
本を整理しながら『蔵書一代』と『1968〔1〕文化』を読んだ

   ■   ■

 御年70歳の鏡明氏。本を整理しようとして、よりによって『蔵書一代』に手を出してしまったという。出来過ぎな気がするな。

 先日、同書を読んだばかりなので、身につまされる。もっとも、こちらとは違って収納スペースはたくさんあるのだろう。その分、本も多いとしても。

 もちろん、話はあっちへこっちへと飛ぶ。JJおじさんの残された蔵書を買った話へ。「もう何十年も前に神田の外れのビルの小さな部屋に植草甚一の蔵書が山のように積まれて売られていた光景を思い出した。」

 あれっ? 沢木耕太郎が経堂を歩いていたら、道路から見えるところに、JJおじさんの残された蔵書が山になっているのを見かけ、その一部を買ったという話を見たような。マンションのガレージに積まれた本を前に、管理人さんが困っていたのではなかったっけ? 

 いずれにしても、まずは自分の蔵書整理が何より優先せねば。