TOKYO 1/4が提案する東京文化資源区の歩き方 東京文化資源会議 編 勉誠出版 2016年3月25日 初版発行 |
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はじめに――の今日的意義
(三菱UFJリサーチ&コンサルティング芸術・文化政策センター長)太下義之
「文化の祭典」としての五輪
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国際オリンピック委員会(IOC)の「オリンピック憲章」では、前文に続いて「オリンピズムの根本原則」が記載されているが、そこでオリンピズムとは「スポーツを文化、教育と融合させ、生き方の創造を探求するものである」と定義されている。すなわち、そもそもオリンピックとはスポーツだけではなく、文化・教育と一体となった活動であったのである。
こうした背景のもと、五輪大会では「文化プログラム」の実施がIOCから義務づけられているのである。
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つまり、一六年から二〇年までの丸四年、足掛け五年が文化プログラムの期間となる。
こうした流れの中、「東京文化資源区」について書かれたのが本書であるらしい。しかし、驚いてしまった。「そもそもオリンピックとはスポーツだけではな」いのだという。そんなこと、これまでちっとも知らなかった。「「文化プログラム」の実施がIOCから義務づけられている」ともいっている。ロンドンや北京でも、いったいどんな文化プログラムが展開されていたのだろうか。不思議だ。びっくり。
目次が出版社サイトにある。リンクこちら。
ちなみに、「東京文化資源区」とは、
東京の北東部の谷根千、根岸一帯にはじまり、上野、本郷、秋葉原、神田、神保町、湯島に至る地区の名称で、これらの地区はわずか半径2km の徒歩圏に集中的に立地しています。
とのこと。
東京文化資源会議のサイトに説明されている。(本書冒頭にも同じ記述あり)
古い町並みが残っていて、そのうえ文化資源として有益な地域ということらしい。インバウンドなるものも視野にいれているのかもしれない。「わずか半径2km の徒歩圏」というところが目をひく。日本橋の頭上を首都高で蓋した発想とは対極ということなのだろうか。
街作りから建築史の基本的な説明、東京のこれまでの歴史など幅広い内容。タイトルに「歩き方」とあるとおり、具体的な立ち寄りスポットの紹介までてんこ盛り。写真がきれいだし紙質もいいので、本が重い。お金がかかっている。
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