振り子で言葉を探るように 堀江敏幸 毎日新聞社 2012年3月1日 印刷 2012年3月15日 発行 |
最近の著者の書評をまとめたもの。
小説家堀江氏による文章は読ませる。書評とはいえ、構成や比喩など文学的な表現により、エッセイを読むごとし。
外国文学の話が出てくる。それがフランス文学であるところが堀江氏の特徴だろう。どうしても英米からの話を目にすることが多い。翻訳家も英米系の人が多い。中には独文系や露文系もおられますが。
ところで、昭和の後半にはフランス文学からの影響がまだまだ日本の文学界にも残っていた。それがまるでハリウッド映画に駆逐されたヨーロッパ映画みたいになってしまった。そこが堀江氏の新鮮に感じるところ。
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