シャーロック・ホームズアメリカの冒険 ローレン・D・エルスマン他 著 日暮雅通 訳 原書房 2012年2月2日 第1刷 |
出版元の原書房公式サイト内で検索をかけても出てこない。更新していないのだろうか。仕方なく、翻訳者名「日暮雅通」で調べると、やっと出てきた。こちらの使い方が悪いのだろうか。
可笑しかったのが、サブタイトル「認めたまえ、ワトスン。テキサスは、君の期待どおりじゃなかったろう」。この通りの内容。テキサスのほこりっぽい土地にビクトリア朝ロンドンの奥深さは似合わない。新都ニューヨークですら同様だろう。アメリカ人の好みそうな西部劇中にいきなりホームズを放り込んでも、そこには魅力は感じない。
これまでシャーロッキアン特有なる衒学趣味的なホームズものを読んできた中では異質な一冊だった。まあ、食しすぎて飽きのきた読者に目先をかえさせる趣向として読むにはいいか。
なあんて文句を言っているくせに、毎晩ちびちびと読み進めて最後まで読み切ってしまった、と自分に突っ込みを入れて......。
上記公式サイトで紹介している内容、「本書のおもな内容」から引用すると
「あの事件」の後日譚から新大陸ならではの事件の数々。
ニューヨーク、ボストン、サンフランシスコ......。
19世紀アメリカを舞台に、シャーロック・ホームズがワトスン博士とともに大活躍!
意外な人物との出会いや符合も楽しい著名作家競演のアンソロジー!
アメリカにはいろいろな書き手がおられるのですねえ。懐が深いというよりも広い。
コメント