古本迷宮 喜多村拓 青弓社 2004年9月17日 第1刷 |
青森県で脱サラして古本屋を開業した店主のエッセイ。読んでいて、身につまされ、哀しくなってくる話ばかり。著者のいうように、古本屋は本が嫌いな方が向いているのかもしれず。
客とのやりとり、売るよりも特に買い取る方の話が切ない。本好きに限らず、世のコレクターなる者たちの生態の良くない面ばかりが目につく。
その理由が、地方だからなのか、さらに年配者が多いからなのか。それとも、その両方だからなのか。いずれにせよ、年寄りの頑固さがなんとも哀切極まりなし。
読んでいて、いったいいつの時代の話なんだろうと思うことしばし。偏屈でけちくさい老人から本を買う話。
著者によるサイトあり。こちら。
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