名短篇、ここにあり/ちくま文庫 北村薫、宮部みゆき 編 筑摩書房 2008年1月10日 第1刷発行 |
どれも面白し。北村薫と宮部みゆきのお二方が選んだというところが成功の原因。
巻末の二人の対談も面白し。単なるエンタテイメントに狭めない幅広い作品が集められています。そこがよかったかな。変に面白ければいいだろう、と狭い偏向傾向が出てきていただけに。面白さって、深みがあっちゃあいかんのかね。
短編というジャンルを考えると、こうなるのですかねえ。ちょっと、芥川龍之介の数々の作品群を思い出し、現代になるとこうなるのか、とも。
目次
半村良「となりの宇宙人」、黒井千次「冷たい仕事」、小松左京「むかしばなし」、城山三郎「隠し芸の男」、吉村昭「少女架刑」、吉行淳之介「あしたの夕刊」、山口瞳「穴」、多岐川恭「網」、戸板康二「少年探偵」、松本清張「誤訳」、井上靖「考える人」、園地文子「鬼」
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