天文台日記/ちくま少年図書館18 科学の本 石田五郎 筑摩書房 1972年6月30日 第1刷発行 1976年9月30日 第5刷発行 |
1月1日から12月31日まで、天文台に勤務する職員の日記。設備も当時としては最新だったのでしょう。現在とは随分異なるところも。なにしろハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げからでさえ、すでに19年が経過。
子ども向けだからというわけでもないでしょうが、ロマンを誘う内容がたっぷり。深夜、観測しながら聞く音楽が、シャンソンでありクラシックでありジャズであり。一緒に寝泊まりするのは男ばかり。まるで合宿所のよう。
この本を読んで、いったいどれだけの少年が天文へ惹かれたことでしょうか。そういえば、親しかった幼なじみにいたかもしれません。罪作りな本だったのでは。
もっとも、現在、本書を読んでみて、精神安定剤のような役割を得られたので良かったような。なぜなら、寝る前に毎晩少しずつ読みながら、心安らかに眠りにつくことができましたので。
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