[NO.803] 素白随筆集/山居俗情・素白集/平凡社ライブラリー639

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素白随筆集/山居俗情・素白集/平凡社ライブラリー639
岩本素白
平凡社
2008年4月10日 初版第1刷

本書は、『山居俗情』(一九三八年、砂子屋書房刊)および『素白集』(一九四七年、東京出版刊)を底本としました。

目次

山居俗情
 読我書屋雑筆
 田舎のうち
 ゆく雲
 山居俗情
 遊行三昧
 訪西樹斎記
 竹の匙
巻末に 窪田空穂

素白集
 旧都秋景
 山陰両日
 湯島
 春ちかき頃
 柳の芽
 愚人
 最初の怪異
 善さん
 観相
 京の尼
 派出婦
 壺
 ぼて茶碗
  ぼて茶碗
  鰯
  庭訓
  菓子の譜
  布佐
  おいそれ者
  此君
  戯画
 がんぽんち
 守部と弁玉
 ほのかなる伝統
素白集の後に

解説 素白先生の魔法の杖 鶴ヶ谷真一

 今思い出すと、夏にNO.758『素白先生の散歩』で読んだ「ぼて茶碗」中にある「布佐」、
P310
 利根川も布佐のあたりに来ると、やゝ広い川幅いっぱいに水が流れて、如何にも舟楫の便を思はせる。利根川図志といふ本は愉しい本で、古い板本の最初について居る利根川流域の図は、拡げると長くなるのを折り畳んであるが、その流域を示して居る色刷りの濃い藍の色は、まことに目に快いものであつた。
というくだりから『利根川図志』関連は始まりました。