散歩/日本の名随筆 別巻32 川本三郎 編 作品社 1993年10月25日 第1刷発行 1998年1月30日 第3刷発行 |
もっと早く読めばよかったと後悔。魅力あふれるものばかり。このシリーズは出版社サイトに詳細な目次あり。
よくぞまあ、これだけ広範囲に作品を集めたものだと感心するばかり。古くは明治期から最近のものまで。ステッキと文士なんぞ、そういえば下記著者の坂崎氏が紹介しておりました。
このところ川づいているからか、「幻の渋谷川を歩く」が好印象。新宿御苑から渋谷までたどったもの。いいですねえ。住人に聞いた逸話など、なかなかなもの。
そういえば11月14日放送した今回のタモリ倶楽部では、江川達也の持ち込み企画「石神井川と石神井川の跡を歩く」と題して、にぎやかに歩き回っていました。
唯一、欠点は書かれた年月日が載っていない作品がところどころにあること。それぞれの末に載っているものもあるだけに、ぜひ知りたくなります。
巻末には出典もあるけれど、全集だったりすれば、作品が書かれたのはわからず。明らかに戦前だろうと推測できても、詳細がわからなくて、書かれた風俗などから類推するだけで隔靴掻痒。もちろん、全集にあたってみればいいのは、山々承知。これだけ品数が多いと、どうも二の足を踏んでしまいます。
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【追記】
p251
散歩ブックガイド
赤瀬川原平ほか『路上観察学入門』一九八六 筑摩書房
『京都おもしろウォッチング』一九八八 新潮社
朝日新聞京都支局編『京都おもしろ再発見』一九九二 かもがわ出版
荒俣宏ほか『東京路上博物誌』一九八七 鹿島出版会
有井基編『ひょうごの地名を歩く』一九八九 神戸新聞総合出版センター
安藤更生『銀座細見』一九七七 中央公論社
池波正太郎『江戸古地図散歩』正・炭一九七五 平凡社
『江戸切絵図散歩』一九八九 新潮社
石川昌子『私の東京切絵図』一九八八 東京新聞出版局
石田渡郷『江東歳時記』一九六六 東京美術
井出孫六『東京風景-ちょっと意外な名所あるき』一九八五東京タイムズ社
江戸を知る会編『東京新発見-読んで楽しいTOkyO案内
歩いて見つける江戸文化』全三相一九八七 みずうみ書房
大島和雄『東京の文学風景を歩く』一九八八 風涛社
小沢信男『あの人と歩く東京』一九九三 筑摩書房
尾辻克彦『東京路上探険記』一九八六 新潮社
大貫 茂『東京名苑散歩』一九八八 東京新聞出版局
川本三郎『雑踏の社会学』一九八七 筑摩書房
『東京残影』一九九二 日本文芸社
菊池昌治『京洛往還記』一九八八 学芸書林
講談社編『銀座の本』一九八九 講談社
光明正信ほか『奈良の散歩みち』一九八八 山と渓谷社
児玉幸多『中山道を歩く』一九八八 中央公論社
小林信彦『私説東京放浪記』一九九二 筑摩書房
酒井不二雄『東京スケッチ散歩』一九六七 今野書房
酒井不二雄はか『東京路上散見 3』一九八八 平凡社
司馬遼太郎ほか『近江路散歩』一九八八 新潮社
清水谷孝尚はか『東京路上細見 4』一九八九 平凡社
十人会編『遊歩』全四冊一九八七 編集工房あゆみ
神野斉編『東京探険』一九八八 八曜社
田村隆一『半七捕物帳を歩くーぼくの東京遊覧』一九九一 朝日新聞社
綱島理友『イマイチ君の東京トボトポ探険隊』一九九一 サンマーク出版
冨田 均『東京排欄』一九七九 少年社
『住所と日付のある東京風景』一九八九 新宿書房
永田芳男ほか『東京街歩きガイド』一九八七 実業之日本社
野口冨士男『私のなかの東京-わが文学散策』一九八九 中央公論社
野田宇太郎『野田宇太郎文学散歩』全二七巻一九七七~八五 文一総合出版
畑田国男『ビル・ウォッチング』一九八七 河出書房新社
『ちょっと意外な東京雑学-街に出よう!』一九九二 同文書院
平山ヒロ 『私の横浜散歩』一九八五 国文社
藤森照信『建築探偵雨天決行』一九八九 朝日新聞社
前登志夫『大和の古道』一九八五 講談社
松田艮一『散歩の詩学サンポロジー』一九八八 駸々堂出版
甫 伸坊『路上観察ファイル』一九八九 実業之日本社
森ミドリ『東京緑散策』一九八八 保育社
安岡章太郎『僕の東京地図』一九八五 文化出版局
安本直弘『四谷散歩』一九八九 みくに書房
山内住夫『東京半日散歩』一九八八 新潮社
山口 睦『新東京百景』一九八八 新潮社
柳原良平『良平のヨコハマ案内』一九八九 徳間書店
薮 景三『奈良大和路の歴史を歩く』一九八八 新人物往来社
横田喬文『粋ないなせのTokyo 下町そぞろ歩き』一九九二 日貿出版社
吉村公一二郎『京の路地裏』一九九二 岩波書店
蘭客社編『東京極上散歩街』一九九一波乗社
編者川本三郎氏による「あとがき」がまたいい。アーカイブス1へ
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