新・歩いて見よう東京/岩波ジュニア新書470 五百沢智也 岩波書店 2004年5月26日 第1刷発行 |
1994年出版の改訂版です。
本書を紹介している面白いサイトを見つけました。「東京都立多摩図書館児童青少年資料係」の方が作成した、「高校生のための調べ方案内 2/地図を見ながら東京を歩いてみよう」。このサイトは、まるごとPDFファイル化してあり、落とせるようにもなっています。そういえば、本書は高校生向け「岩波ジュニア新書」でした。
地方から修学旅行などで上京し、少人数の班で行動する生徒を対象としているようです。そのための記述が親切なのでしょう。たとえば、電車ではぐれた場合の待ち合わせ方法など、きわめて具体的。その分、一般書として読むにはしつこいくらい。なにしろ、
なるほどと思ったのは、東京の高低差についてのしつこいくらい記述してあること。著者は建設省地理調査所(のちの国土地理院)に勤務されていた方でし た。したがって、1万分の1地図を持ち歩くよう指示してあります。場合によっては、それらを糊で貼り合わせるのだそうです。おやおや。それはさておき、高 低差については、興味深く読みました。ガイドブックには触れられていない視点です。
それにしても、1日あたりの移動距離が長いこと長いこと。8時間くらいなのだそうです。こんな強行軍では、ゆっくり散策とはいかないでしょう。その意味でも、元気な高校生向けなのかもしれません。
こちらとしては、田中小実昌氏がやっていたような、のんびりバスに乗って、あてもなく出かける方がたのしいのですから。さすがに、お弁当は持参しませんが。
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