セルフビルド 自分で家を建てるということ 石山修武 文 中里和人 写真 交通新聞社 2008年4月30日 第1刷発行 |
四釜裕子氏によるKINOKUNIYA書評空間BOOKLOGで知った本書。ほとんど写真集といった内容ですが、石山氏による文がなかなか。理屈っぽくて、まさに世は言説に満ちているです。どうして建築家にはこうした文章を書く方が多いのでしょう。個人的には大好きですが。
石山氏ご自分の家「世田谷村」も登場。NHKテレビで見たことがありました。屋上の菜園の間からニョッキリ突き出した空気孔の回転するところのスリットの形が面白い。宮崎駿氏の作品中に出てきそう。
いろいろ知らなかったことも教えられました。京都下鴨神社内には、鴨長明の方丈レプリカがあること。ぜひ一度見たいものです。
ICU国際基督教大学構内移築されてあるという松浦武四郎(北海道の名付け親)の一畳敷き(泰山荘)もいいです。去年8月に読んだ NO.495『内田魯庵山脈』(山口昌男、晶文社)に紹介されていました。本書の写真の美しさといったら比較になりません。
紹介されていた中で、もっともよかったのが磯崎新氏の軽井沢にあるという山小屋(書斎)。わずか四畳半の広さだとか。きれいです。
本書の最後に紹介されていた桑原弘明氏による「世界でいちばん小さな家」も不思議な魅力にあふれています。本になって出版されてもいるのですね。アーカイブス2へ
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