新編 帯をとくフクスケ/複製・偽物図像解読術/中公文庫 荒俣宏 中央公論社 1996年1月5日 印刷 1996年1月18日 発行 |
サブタイトル「複製・偽物図像解読術」のとおりの内容。巻末に1990年1月、中央公論社刊の図版を一部差し替え、大幅な加筆を施した旨、説明があります。
前書きにかわりにある「前口上」にはじまり、各章ごとに講義している体裁をとって話が進みます。図像読解ですから写真が多数。荒俣氏、楽しそうに執筆したのでしょうか。
エビス、大黒、フクスケたちが登場する明治の引札。古今東西の図鑑に見える幻想的な動植物...。著者選りぬきの図版約二百点に導かれながら、われわれをひきつけてやまぬ数々の図像が訴える「メッセエジ」を読みといてゆく、知的刺激に満ちた十二の「講義」。
【目次】
前口上
楽園への誘い
エロティックになる勉強
美人の恥ずかしい姿
忘れられた最高技芸―紙幣の印刷
シュール魚かリアル魚か
潜水マスクがなかった頃の海中事情
額縁の裏がわの見かた
別世界の軒先―エジプト画の意味
蛇は図像の王様だい!―足のない動物の謎
「金のなる木」は商芸の傑作!
「宝づくし」の進化論
帯をとくフクスケ
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