漢字と日本人/文春新書198 高島俊男 文藝春秋 平成13年10月20日 第1刷発行 平成13年12月20日 第7刷発行 |
読み出がありました。著者は、「漢字は日本語にはなじまないのだが、いまさら無くすわけにはいかない。」といっています。本書では、明治以降の漢字廃止論について、詳しく説明されています。
ローマ字運動とカナモジ運動。そのどちらも、高島氏は否定されています。戦後の当用漢字推進に大きく関与した、それらの国語改革といわれる内容が詳細に述べられています。
p199
(当用漢字に何を残すかという)この作業を、松坂忠則はいつも嘲笑していた。どの字を入れようと、近い将来さらにそれをへらし、いずれは全廃にもってゆくのである。どの字がはいろうとはみ出そうと大差はない、早くやれ、と松坂はいった。
なんともはや。現在は、これらの作業が中断している状態だといいます。
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