[NO.402] 超隠居術

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超隠居術/ハルキ文庫
坂崎重盛
角川春樹事務所
1998年2月18日 第1刷発行

 1995年に二玄社から単行本で出版されています。以前から読んでみたかった本。けれども、いざ読んでみると期待ほどではなく、今さらとい う内容が多かったようです。これまでに、どこかで読んでいた内容が多かったためでしょう。マニアック。もっとも、本書の眼目とでもいうべき、後半の超隠居に関して述べられている内容は少々くどく感じました。スマートさから遠ざかってしまってないかな。

 まとめて読んでいると、次から次へと気になっていることが出てきます。まず、「さざえ堂」。会津にあるさざえ堂は、これも記憶のなかでずっと気になっていた存在でした。本書に掲載されている図版(土産のしおり)には、見覚え有り。以前に読んだ『NO398 建築探偵桜井京介 館を行く』にも出ています。

解説 嵐山光三郎


p225
 坂崎氏の海外旅行はほとんど私と一緒に行ったものである。途中略
私と坂崎氏は一週間で七百三十万円の買い物をした。それもガラクタばかりだから道具屋なみの買い物だ。宿泊はいかにも英国風最高級ホテルのグロブナーハウスであった。使用する車は運転手つきのロールスロイス。
 飛行機はファースト・クラスしか乗らず、ホテルは五ツ星ばかりであった。格下のホテルしか予約できなかった場合は、現地で五ツ星ホテルをとった。私と坂崎氏はそれほど金持ちではないが、それほど貧乏でもない。海外へ行くときは、ほんの少し私のほうが浪費家になる。なぜなら私もまた坂崎氏に負けない道楽者だからであるからだ。
以下略

 どこまでが冗談かわからなくなります。