西荻古書店巡り&詩誌『無限』

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古書音羽館 ハートランド盛林堂書房興居島屋比良木屋

夕方、西荻古書店巡り

 午後、首都圏を襲った春の嵐のあがった後、かねてから懸案だった西荻窪古書店を回ってきました。中央線沿線のなかでも、特に西荻は古書店巡りではねらい目の街です。

最初は「古書音羽館」。入口が二個所あって、内部がつながっていま す。店頭均一棚で福永武彦『風土』(箱入り)が100円。すでに持っていたはずですが、植草甚一氏のいうところの呼び水のつもりで購入。店内はサブカル系が多いように思 いました。懐かしいブローディガン『アメリカの鱒釣り』が綺麗な状態で400円。続けて『別冊新評 SF 新鋭7人特集号』が500円。新刊で買った後、処分してしまったようで? 最近自分の書棚で見かけない1冊。買いました。

 2軒目は「ハートランド」。思ったよりも小振りなお店でした。奥にカウンターがあって、バーか喫茶店のような造りですが、現在は本が山積みです。入って 左側の棚は500円以下の安い本。右側は若干それよりは高め。それでもよそと比べると価格は安いです。詩の雑誌『無限』が数冊。店内には昔小学校で使っていたような木造の椅子が置いてあり、そのひとつに座らせてもらってじっくり目を通しました。昭和34年夏の号(季刊誌)創刊2号目を2000円で購入。政治公論社という出版社から出 ていました。これは2月に購入した朔太郎『猫町』復刻版の出版社でもあります。購入した号には、本誌発行責任者の「慶光院芙沙子」氏が書かれた「虚妄のひと朔太郎」という文章が掲載されています。ついでにお店の方に、この出版社と慶光院氏についてお聞きしてみましたが、残念ながらわからないとのこと。北園克衛氏がカットを描いているほか、笹沢美明氏の散文詩も掲載されています。

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 3軒目は店名を失念。駅前に向かう道筋にある昔ながらの古書店。手短に切りあげて次へ。

 4軒目は「興居島屋」。途中、ライブハウスがあり、今晩の出演者名のなかに「森園勝敏」がギターで出ています。四人囃子から数えて何年たったでしょうか。 ちょっと寄ってみたくなったのをこらえて興居島屋へ。左側の書棚が児童書と絵本。小学生の女の子とお母さんが児童書を買っていました。夕食の買い物帰りの ようです。お店の方が、まだ雨が降るかもしれないので本が濡れないように、と袋に入れていました。なかなか微笑ましいやりとりでした。あいにく購入はせ ず。

 5軒目、「比良木屋」。面白い品揃えなので、見ていていつまでも飽きません。クラシックの楽譜が300円台。他にも欲しい本はあったのですが、価格が折り合わず断念。
 西荻のニューウェーブ古書店巡りは、日を改めて出直したいものです。

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