やがてヒトに与えられた時が満ちて...... 著者 池澤夏樹(文)/普後均(写真) 河出書房新社 1996年12月10日 初版印刷 1996年12月20日 初版発行 |
災厄のため人間が住めなくなった地球。選ばれた人々が移住したのは人工衛星に造られた植民都市だった。都市と人類の行方を写真とのコラボレーションで描いた近未来小説。 出版社サイトの紹介から リンク、こちら
当時、雑誌「SWITCH」に連載されたものだそうです。なんとなく納得しました。写真は、カナダの巨大ショッピング・モール「ウエスト・エドモントン・モール」とアメリカのエコロジー実験施設「バイオスフィア2」なのだそうです。
さて、この小説、位置づけはSFです。池澤氏だったら、もうひとひねりできたでしょうに、などと(失礼ながら)思ってしまいました。これが書かれた時代までに、幾多のSFが発表 されてきました。有名どころの作品は池澤氏だって、当然お読みになっていることでしょう。もしかするとSF愛好家からは、詰めが甘い! などと指弾されるかもしれません。こ ちらとしても読み進むにつれ、元ネタは、どれそれが、などと思い浮かび、思わず笑ってしまいます。唐突ですが象を飲んだうわばみの絵は、あまりにも安易すぎたのではないでしょうか。そういえば、父君福永氏に惑星ソラリスの映画(もちろんタルコフスキー版)について言及した文章がありました。
それにしても、どういういきさつで、これを書くことになったのでしょう。
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