[NO.360] 図説浮世絵に見る江戸の一日

edonoitiniti.jpg

図説浮世絵に見る江戸の一日
監修 佐藤要人高橋雅夫
編者 藤原千恵子
河出書房新社
1996年6月15日 初版印刷
1996年6月25日 初版発行

 江戸の一日、といっても典型的な庶民の姿です。なんだか落語の世界を浮世絵で解説されているような感じがしました。浮世絵はカラーが多く、飽きません。
 不定時法のため、季節によって時刻が変化するところが成る程と納得させられました。町人であっても、基本的に夜が明けてから日が暮れるまでが仕事をする 時間帯なのですね。もちろん夜なべ仕事はあったとしても。ここで面白かったのは、夜が明けてから一日が始まるわけですから、夜明け前までは前日扱いであっ たということです。忠臣蔵で日付の解釈など、いろいろ混乱が生じたとのこと。
 夜間は木戸が閉められ、番が立ったことや、新道(しんみち)等の抜け道もあったなど、目から鱗でした。良く思い出せば当たり前のことですが。
 最後が百鬼夜行で終わっています。草木も眠る丑三つ時。