モースコレクション[写真編]/百年前の日本/セイラム・ピーポディー博物館蔵 構成 小西四郎・岡秀行 小学館 1983年11月25日 初版第1刷発行 2005年2月10日 普及版初版第1刷発行 |
本書は1983年に刊行された『百年前の日本 モース・コレクション写真編』の普及版です。この本に収められているのは、大森貝塚発見で知られるお雇い 外国人モースが19世紀終わりから住んでいたセイラム市(ボストン北郊17マイル、人口3万8千)にあるセイラム・ピーポディー博物館に収集されている モースコレクションの中から選ばれた写真の数々です。珍しいのは着色されているという点でしょう。「おそらく有名・無名の画家が、精魂をこめて彩色したも のであろう」その美しさは目を見張るものがあります。
モースコレクションには大きく分けて三つあるのだそうです。一つ目は世界的にも有名な主としてボストン美術館にある陶器・磁器類。次が当時の民衆の生活 用具類で、数万点にも及ぶといいます。藤森照信氏が紹介していましたが、「土のついたままの下駄」から「封をしたままの金平糖」までが、当時のままの姿 で、まるで封印でもされたように保管してあるのだそうです。最後の三つ目が、本書に収められている写真。本書に掲載されているのは、全体の3分の1にも満 たないとあります。
幾つかの写真は他の写真集でも目にした記憶がありました。また、旅した地方の写真も多数収められていますが、どうしても都心部のものに興味をもちました。
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