「好きなことほど自重しないと、嫌いなことはなにもできなくなります。」 「あまりにいいかげんな生き方になってしまいます。」 森博嗣ブログ『店主の雑駁』から |
森博嗣さんは好きなことばかりをやっていたのかとばかり思っていた。考えてみれば、そんなはずはないのだが。小説執筆は「仕事」なのだと、何度も口癖のように書いていたし。
最近の『店主の雑駁』を読んでいると、面白いことが書いてあった。リンクこちら。
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「自己コントロールの基本」
大雑把に書くと、自分がやりたいと思っていることにはブレーキをかけ、あまり気が進まないことに対しては後押しする、というような操作がある程度必要であると認識しています。これが自己コントロールの基本だと考えているからです。それをしないと、あまりにいいかげんな生き方になってしまいます。毎日コンスタントに進めること。やりたいとか、やりたくないとか、そんな感情に支配されにくい環境を築くことが大事でしょう。
何度も書いていますが、やりたいという気持ちを頼りにした前進ほど、脆いものはありません。多くの方が、これで沢山の挫折を経験されているはずです。「やる気」といった言葉が出てくるのも、結局はこれが原因でしょう。「やる気を出そう」といった間違ったモチベーションに頼ることが、そもそも問題だと思います。むしろ、やる気にはブレーキをかけるくらいの制御が必要です。好きなことほど自重しないと、嫌いなことはなにもできなくなります。
「好きなことほど自重しないと、嫌いなことはなにもできなくなります。」
「あまりにいいかげんな生き方になってしまいます。」
この人の口から、こんな言葉が出てくるとは。新鮮でした。おもいのほか、倫理的だった。
「やる気を出そう」というのは、間違ったモチベーションに頼ることなんだ!
それにしても、禅問答のような文章だな。
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