[NO.1021] 江戸東京《奇想》徘徊記

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江戸東京《奇想》徘徊記
種村季弘
朝日新聞社
2003年12月30日 第1刷発行

巻末から引用。◆本書は、雑誌『サライ』に二〇〇一年第十四号~二〇〇二年第二十四号まで連載された「東京《奇想》徘徊録」を全面的に改稿および加筆したものです。
今は亡き種村季弘氏の東京案内。巻末には、写真付きの具体的なデータを交えた案内も掲載。

実際に著者が足を運んでのルポ風。しかし、そこは種村氏のこと、突然関連した小説の紹介に横っ飛びすることもあり。ペンダンティックな面白さ。
ほとんどの場所が、以前に著者が住んでいたり、勤め先が近所であったりした場所で、現在とのギャップに驚いている。秀逸だったのが、「愛宕山「路地裏」再訪」。四〇年以上前、住んでいたアパートを訪れると、当時の住人がたった一人残っていたので、挨拶。大木さんというテキヤが「ひろってきた」という感じで連れてきた少女だった方。いやはや。
目次
1 碑文谷の蓮花寺往生
2 目黒の近藤富士
3 品川逍遙
4 川崎・大師河原の「水鳥の祭り」
5 森ヶ崎鉱泉探訪記
6 人形町路地裏散歩
7 上野山・寺と公園
8 墨堤綺談
9 深川南北漫歩
10 永代橋と深川八幡
11 本所両国子供の世界
12 亀戸天神と柳島妙見
13 築地明石町と清方
14 根津権現裏と谷中
15 柴又帝釈天と新宿
16 北千住往来
17 浅草六区
18 吉原紅燈今昔
19 立石の要石、仲見世
20 中野の象小屋犬屋敷
21 神楽坂の仇討ち
22 伝通院と「外科医」の池
23 中山道板橋宿
24 飛鳥山の花見、王子の狐
25 大塚坂下町儒者棄場
26 大塚一つ目小町物語
27 池袋モンバルナス
28 池袋二業地の家
29 愛宕山「路地裏」再訪
30 新橋アンダーグラウンド
付録 東京三十の街 徘徊の手引き
(文=西田成夫/写真=三好弘一ほか)
東京三十の街 徘徊地図
あとがき