これは凄い東京大学コレクション/とんぼの本 荒俣宏 養老孟司 黒田日出男 西野嘉章 新潮社 1998年9月25日 発行 |
立花隆氏が先端研にいたころ、学生たちと東大内にある戦前の施設や器具類を調べて回った話を思い出しながら目をとおしました。そのときの荒俣宏氏の嬉しそうな顔が目に浮かびます。氏にとってはとんでもなく楽しいおもちゃ箱だったことでしょう。
いつものとんぼの本と同じく、カラー写真も豊富。
荒俣氏が紹介している田中芳男という人物がこれまたすごい。なんでもかんでもスクラップしたのだという、その労作を見てしまったら言葉が出てきません。スクラップといえば、宮武骸骨氏の獄中生活スクラップブックに付いているというちびた鉛筆がこれまた感動もの。宮武氏が戦時中、ひたすら分類しまくったという有名な絵葉書帖も見ることができました。言葉だけよりも、写真によるインパクトというのは貴重ですね。
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